箱根駅伝 専門メディア第103回大会 2027年1月2日・3日

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青山学院大学はなぜ箱根で強いのか:12大会9勝を記録から読み解く

初優勝から12大会で9勝、区間記録は10区間中4区間。青山学院大学の箱根での強さを、数字から読み解く。

目次
  1. 12大会9勝の内訳
  2. 山の2区間での強さ
  3. 区間記録の半分近くを持つ
  4. 3大会続けての往路優勝
  5. 区間を変えて力を発揮した例
  6. 強さの「範囲」
  7. 2位校との差と記録の内訳

青山学院大学が箱根駅伝で初めて総合優勝したのは2015年の第91回大会です。それから2026年の第102回大会までの12大会で、優勝は9回にのぼります。日本テレビの歴代優勝校一覧によると、中央大学や早稲田大学のように長い歴史を持つ大学と比べても、これほど短い期間に優勝を重ねた例はほかにありません。この記事では、公式記録と報道をもとに、青山学院大学の強さを数字で整理します。

日差しの中、急な下り坂を駆け下りるランナーのイラスト
青山学院大学の優勝の多くは、5区と6区の山の区間が支えてきた(イラスト:Voxlynest編集部)

12大会9勝の内訳

優勝した年は2015年、2016年、2017年、2018年、2020年、2022年、2024年、2025年、2026年です。2015年から2018年は4連覇、2024年から2026年は3連覇で、3連覇以上を2度達成した大学は青山学院大学だけです。優勝を逃した3大会は、2019年が東海大学、2021年と2023年が駒澤大学の優勝でした。

中央大学6連覇(1959〜1964)日本体育大学5連覇(1969〜1973)日本大学4連覇(1935〜1938)順天堂大学4連覇(1986〜1989)駒澤大学4連覇(2002〜2005)青山学院大学4連覇(2015〜2018)青山学院大学3連覇(2024〜2026)
中央大学6連覇(1959〜1964)日本体育大学5連覇(1969〜1973)日本大学4連覇(1935〜1938)順天堂大学4連覇(1986〜1989)駒澤大学4連覇(2002〜2005)青山学院大学4連覇(2015〜2018)青山学院大学3連覇(2024〜2026)
3連覇以上の記録。青山学院大学は2015〜2018年と2024〜2026年の2度達成している(日本テレビ「歴代優勝校」をもとにVoxlynest編集部作成)

総合記録も年々速くなっています。第100回大会(2024年)の10時間41分25秒は、読売新聞によれば2022年に青山学院大学自身が出した10時間43分42秒を2分17秒更新する大会新記録でした。翌年は10時間41分19秒、2026年は10時間37分34秒と、3大会続けて自らの大会記録を塗り替えています。

2024第100回10:41:25青山学院大2025第101回10:41:19青山学院大−6秒2026第102回10:37:34青山学院大−225秒
2024第100回10:41:25青山学院大2025第101回10:41:19青山学院大−6秒2026第102回10:37:34青山学院大−225秒
第100回〜第102回の総合優勝記録。3大会とも青山学院大学が大会新記録で優勝した(公式記録をもとにVoxlynest編集部作成)

山の2区間での強さ

最初の優勝から、青山学院大学の勝利には5区の存在がありました。読売新聞によると、2015年の第91回大会では神野大地選手が当時23.2kmだった5区で46秒前の走者を抜き、1時間16分15秒の記録で初の総合優勝に貢献しました。翌年も神野選手は区間2位で走り、チームは2年連続の完全優勝を果たしています。

近年はさらに記録が伸びています。2025年には若林宏樹選手が1時間09分11秒の区間新記録、2026年には黒田朝日選手が1時間07分16秒の区間新記録を出しました。日刊スポーツによると、黒田選手は首位と3分24秒差でたすきを受け、往路優勝まで逆転しています。6区でも2025年に野村昭夢選手が史上初の56分台となる56分47秒を記録し、2026年は1年生の石川浩輝選手が57分15秒で走っています。

5区(往路)は上り →6区(復路)は同じ道を下る01016.220.8km最高地点 約874m小田原芦ノ湖※ 標高差約834m・最高地点は公式サイトより。途中の曲線は概略
5区(往路)は上り →6区(復路)は同じ道を下る01016.220.8km最高地点 約874m小田原芦ノ湖※標高差約834m(公式)。曲線は概略
5区と6区は同じ道を上り、下る。標高差は約834m(大会公式サイトの数値をもとにVoxlynest編集部作成、曲線は概略)

区間記録の半分近くを持つ

読売新聞の区間記録歴代ベスト5(第102回大会まで)によると、青山学院大学の選手は10区間のうち5区、6区、8区、9区の4区間で1位の記録を持っています。9区では中村唯翔選手(1時間07分15秒)、岸本大紀選手(1時間07分27秒)、佐藤有一選手(1時間07分38秒)と、上位3人がすべて青山学院大学の選手です。10区でも上位5人のうち3人が青山学院大学の選手でした。8区の塩出翔太選手は第100回、第101回大会と2年続けて8区の区間賞を獲得し、第102回大会では1時間03分45秒の区間記録を出しています。

注目したいのは、記録が往路と復路の両方に分散していることです。第102回大会では往路を5時間18分08秒、復路を5時間19分26秒で走り、どちらも1位でした。第101回大会で駒澤大学が出した復路新記録5時間20分50秒を、1分24秒上回っています。

3大会続けての往路優勝

第100回から第102回大会まで、青山学院大学は3大会続けて往路を制しています。記録は第100回大会が5時間18分13秒(往路新記録)、第101回大会が5時間20分01秒、第102回大会が5時間18分08秒でした。第101回大会は1区で首位の中央大学から1分44秒差の10位と出遅れましたが、2区から順位を上げ、5区の若林宏樹選手が9.5km付近で首位に立っています。出遅れても往路の間に取り返せるだけの区間が、2区から5区にそろっていたことになります。

復路では、第101回大会だけは駒澤大学に1位を譲り2位でした。それでも往路で作った差を守り切り、総合では2分48秒差をつけています。3大会のうち2大会は往路・復路ともに1位の完全優勝でした。

区間を変えて力を発揮した例

黒田朝日選手は、2024年の第100回大会では2区で9位から7人を抜いて区間賞、2025年も2区で区間3位と、エースが集まる2区を走っていました。日刊スポーツは2026年の5区での走りを「急造クライマー」という見出しで伝えています。平地のエース区間を走った選手が、最終学年で山上りに回り区間新記録を出したことになります。

強さの「範囲」

一方で、すべての駅伝で勝っているわけではありません。朝日新聞によると、2026年10月の出雲駅伝では、青山学院大学は関東勢で最下位の11位でした。距離の短い出雲駅伝と、20km級の区間が10区間続く箱根駅伝では、求められる力が異なります。原晋監督が就任20年目を迎えた2024年の優勝は、青山学院大学によれば創立150周年の節目でもありました。

2位校との差と記録の内訳

大会公式サイトの記録によると、3連覇の各大会で2位校につけた差は、第100回大会が6分35秒(駒澤大学)、第101回大会が2分48秒(駒澤大学)、第102回大会が2分33秒(國學院大學)でした。総合記録は10時間41分25秒から10時間37分34秒へ3分51秒短縮されましたが、往路の記録は5時間18分13秒と5時間18分08秒で5秒しか変わっていません。

参考資料

  1. 歴代優勝校(日本テレビ 箱根駅伝番組公式サイト)
  2. 第100回箱根駅伝 青山学院大、大会新Vで駒沢大の連続3冠阻む(読売新聞オンライン)
  3. 箱根路の5区に君臨するのは「山の神」「山の妖精」から「山の名探偵」へ…近年は記録ラッシュ(読売新聞オンライン)
  4. 箱根駅伝 区間記録歴代ベスト5(読売新聞オンライン)
  5. 【箱根駅伝】青学大、大逆転の往路V「急造クライマー」5区黒田朝日が3分24秒差ひっくり返す(日刊スポーツ)
  6. 過去の記録 大会詳細:第102回大会 2026年(東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト)
  7. 陸上競技部が第100回箱根駅伝で大会新記録、2年ぶり7回目の総合優勝(青山学院大学)
  8. 早稲田大が16年ぶり3度目の優勝 出雲駅伝、国学院大は3連覇逃す(朝日新聞)
  9. 過去の記録 大会詳細:第100回大会 2024年(東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト)
  10. 過去の記録 大会詳細:第101回大会 2025年(東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト)

記録は大会公式サイト「過去の記録」に基づきます。

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